2007/06/17
■[P2P][VoIP]AvayaのP2P IP電話の現状(Interop Tokyo 2007)
前置き:AvayaのP2P IP電話については、去年のInteropのレポート(AvayaのP2P IP電話「Avaya one-X Quick Edition」)をご覧ください。
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【Interop Tokyo】P2P技術を応用したIP電話――日本アバイア(ITpro)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070613/274648/
正式な提供開始時期は未定。「日本の小規模事業所は当社製のIP電話機のような操作感を好まない」といった事情が商用化のネック。今後は日本の電話機メーカーに同システムの採用を持ちかけるなど,継続的に商用化の可能性を探っていくという。
去年お話を聞いた段階では「製品化は秋以降」という話だったのですが、結局まだ製品化には至っていないようです……。今年もInteropに行く機会があったので、上記の記事に書かれている「商用化のネック」の細かいところをAvayaの方に聞いてみました。
展示員の方によると、記事にあるように、やはり日本向けの電話機の形をしていないとお客様に受け入れてもらえないそうです。それでは、何故日本向けの電話機の形にして販売できないのか?
まず、Avayaとしてはそのような電話機を自社開発するつもりは無く、P2P IP電話のミドルウェアを国内のメーカにOEM提供したいと考えているようです。現在は、そのパートナー探しに苦戦しているとのこと*1。
パートナー探しのネックになっている課題を展示員の方にお聞きしてみたところ、1つはこのミドルウェアをVxWorksから各メーカのIP電話機のOSに移植する必要がある点、そしてもう1つは、このミドルウェアが一般的なIP電話機よりも多くのメモリを必要とする点、とのことでした。しかし、これらの技術的な課題はAvaya社製品では1年前に解決してることなので……結局、電話機メーカにとってのP2P IP電話の利益を未だに見出せてないということなのかもしれません。
ただ、将来への投資として、機能開発は依然として続けており、Interop 2006の時には無かった「グループ着信」などの機能が新たに追加されているそうです。開発停止しているわけではない、ということで少しホッとしました。
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しかしNimcat Networksが買収されたときには、これでAvayaがP2P IP電話機をじゃんじゃん作るようになると思ったものですけど……。せっかくメーカに買収されたのに、結局は「ミドルウェアのOEM販売」というNimcat Networksと同じビジネスモデルに戻ってしまっているのでしょうか? もしそうなら、個人的にはちょっとがっかりです。
*1 パートナー探しに苦戦しているのは日本国内の話で、海外では既にパートナー企業を通してOEM製品を販売しているそうです(販売数は不明)。
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